掃除しやすい家を建てるためのポイントとは?注文住宅で考えたい間取り・収納・素材の工夫
- お役立ちコラム
家の掃除に、どれくらいの時間をかけていますか?
忙しい毎日の中で、掃除に手間や時間がかかると、つい後回しにしてしまいがち。気づけばホコリがたまり、掃除へのハードルがどんどん高くなってしまうこともありますよね。
実は、掃除のしやすさは「家の設計」で大きく左右されるもの。間取りや収納の配置、素材選びの工夫によって、日々の掃除が格段にラクになるのです。
これから家を建てるなら、見た目の美しさや広さだけでなく、「掃除しやすさ」も意識して設計に取り入れてみましょう。
この記事では、注文住宅だからこそ実現できる掃除しやすい家づくりのポイントを、間取り・収納・素材などの視点からご紹介していきます。
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掃除のしやすさは設計次第で変わる
なぜ今「掃除しやすい家」が注目されているのか
「掃除のしやすさ」を家づくりのテーマに掲げる人が、ここ数年でぐっと増えてきました。
背景にあるのは、ライフスタイルの変化です。共働き世帯が増え、家事にかける時間が限られる中で、できるだけ効率的に掃除を済ませたいというニーズが高まっています。
また、ロボット掃除機やコードレスクリーナーといった掃除道具の進化も、掃除のしやすい家づくりを後押ししています。
これらの道具をうまく活用するためには、段差のない床や、家具の下に空間のある設計が欠かせません。
つまり、家そのものの設計が「掃除のしやすさ」に直結しているのです。
日々の暮らしを快適にするには、建てる段階でその視点を取り入れることが、とても大切になってきています。
間取り・素材・設備に着目しよう
掃除しやすい家をつくるために注目すべきポイントは、大きく分けて3つあります。それが「間取り」「素材」「設備」です。
まず、動線が整理された間取りは、無駄な移動を減らし、掃除の手間も最小限にできます。
たとえば、掃除機をかける際に何度も部屋を横切る必要があると、それだけで手間に感じてしまいますよね。
次に、床や壁に使用する素材選び。水や汚れに強い素材、ホコリが溜まりにくい素材を選ぶことで、日々の掃除が格段にラクになります。
そして設備。ロボット掃除機に適した段差のない床、掃除用コンセントの配置、汚れを防ぐ換気システムなど、工夫次第で掃除のしやすさは大きく変わってきます。
こうした要素は、建てた後ではなかなか変えられない部分です。だからこそ、注文住宅の段階でしっかり考えておきたいですね。
掃除がラクになる間取りの考え方
回遊動線を意識する
掃除がしやすい家を設計するうえで、まず意識したいのが「動線のスムーズさ」です。
とくに、家の中をぐるっと一周できる「回遊動線」は、日々の掃除を効率的に行ううえで非常に役立ちます。
例えば、キッチンからリビング、洗面所へと移動しやすい配置にしておくと、掃除の際にも同じ動きで部屋を移動でき、無駄な行き戻りが減ります。結果的に、短時間で家中をきれいにできるというわけです。
また、掃除機やモップなどを持って移動する場面では、狭い通路や行き止まりがあると、それだけで負担になりますよね。
回遊動線があることで、方向転換が不要になるのも魅力の一つです。
階段や段差を極力なくす「平屋」
段差や階段は、掃除の手間を増やす要因になりがちです。特に2階建ての住宅では、掃除機を持って階段を昇り降りするのが面倒に感じられることも。
そこで注目されているのが「平屋」の間取りです。すべての部屋が同じフロアにあるため、移動がスムーズで、掃除機やモップの取り回しがラクになります。
また、段差が少ないということは、ロボット掃除機の活躍の場も広がるということ。自動で床を掃除してくれる便利なアイテムを最大限に活かせる構造になります。
掃除道具がすぐ取り出せる収納の配置
どんなに良い掃除道具を持っていても、収納場所が遠かったり、出し入れしにくかったりすると、ついつい掃除を後回しにしてしまうものです。
そこで大切なのが「掃除道具専用の収納スペース」を設けること。ポイントは、リビングや玄関、キッチンなど、汚れが気になりやすい場所の近くに配置することです。
例えば、玄関の近くにフロアワイパーを収納しておけば、来客前にサッと掃除できますし、キッチンのそばに掃除グッズがあれば、食後の汚れにもすぐ対応できます。
掃除道具が“見えないけれどすぐ取り出せる場所”にあると、それだけで掃除の習慣も変わってくるはずです。
ほこりがたまらない工夫を、住まいに加えましょう。
棚は置かない
壁面に取り付けた高い棚や、物が置いてあったりする棚は、掃除の手間がかかります。そのため普段掃除をする機会が少なく、ほこりがたまっているのに気づけないこともあるでしょう。
あらかじめ棚類を置かなければ、ほこりがたまるのを防げます。
ファブリック製品は少なく
ファブリック製品も少ないほうが、ほこりがたまりにくくなります。ほこりの正体は、布製品から出た繊維です。ファブリックアイテムを減らすことで、ほこりの発生を防げます。
掃除がめんどうくさいと感じる人は、ソファーはレザーデザインにしたり、カーテンはほこりが発生しづらい防炎加工のタイプや「ほこりキャッチ機能」がついたタイプを、積極的に選びましょう。
家具は隙間がないタイプを選ぶ
家具の足元や、家具同士の隙間はほこりがたまりやすい場所です。それでいて、掃除機をかけるのがめんどうな場所でもあります。
家具はなるべく隙間がないタイプだと、ほこりがたまるのを防止でき、掃除の手間が減らせます。
巾木上部にはマスキングテープ
意外に汚れやすく、それでいて目立ちやすい巾木の上部。掃除機の細いノズルでゴミを吸い取っても、壁紙と巾木の間に入り込んだほこりは、取りにくいものです。
巾木の上部、ほこりがたまる場所には、マスキングテープを貼っておきましょう。ほこりが目立ってきたら、マスキングテープを剥がすだけできれいになります。また、壁紙の隙間にほこりが入るのを防ぐ効果も期待できます。
巾木は家中に張り巡らされているため、マスキングテープを貼るのが少し手間かもしれません。休みの日に、少しずつ「マステ貼り」を進めていきましょう。
素材と設備の選び方で日々の手入れが簡単に
汚れにくく手入れしやすい床材・壁材とは
家の中で汚れが目立ちやすいのが、床と壁。だからこそ、素材選びが掃除のしやすさに大きく影響します。
床材でおすすめなのは、耐水性や防汚性に優れたタイプ。たとえば、クッションフロアやフロアタイルなどは、水拭きしやすく、飲みこぼしやホコリもサッと取れるため、キッチンや洗面所にぴったりです。
一方、壁材には「撥水コート加工」が施されたクロスを選ぶと、汚れがつきにくく、手垢や水はねも簡単に拭き取れます。特にトイレや洗面室など、水気が多い場所では効果を実感しやすいでしょう。
素材を選ぶときは「デザイン性」だけでなく、「掃除のしやすさ」も意識してみてください。ちょっとした違いが、日々の負担を大きく変えてくれます。
水回りに適した設備とその配置
キッチンや洗面台、浴室といった水回りは、汚れやすい上に掃除も手間がかかる場所。それだけに、設備選びとその配置が重要になります。
たとえば、キッチンなら「壁付けタイプ」のレンジフードや、フラットで凹凸の少ないコンロ周りを選ぶことで、油汚れのふき取りがずいぶんラクになります。
浴室に関しても、床の乾きが早い素材や、カビが発生しにくい排水構造など、最新設備を取り入れることで、手間を大幅に減らすことができます。
また、配置もポイント。水回り同士を近くにまとめる「水回り集約型」の設計にすることで、掃除道具の移動が最小限に抑えられ、家事全体の効率化にもつながります。
コンセントの配置も掃除効率に影響する
意外と見落とされがちなのが、コンセントの位置。掃除機やロボット掃除機の使い勝手に大きく関係してくる部分です。
たとえば、廊下やリビングの中央など、家全体をカバーできるように複数箇所にコンセントを設けておくと、コードの差し替えが減り、掃除の流れがスムーズになります。
また、ロボット掃除機用の「充電ステーション専用スペース」を用意しておくと、出しっぱなしにならず、生活感も抑えられます。
このように、掃除のしやすさは、ちょっとした設計の工夫に大きく左右されます。電気設備もその一部として、ぜひ意識して配置を考えてみましょう。
家全体を通して意識したいスペースと室内環境
掃除を助ける「余白」のある空間づくり
掃除しやすい家を目指すなら、部屋ごとのレイアウトだけでなく、「空間の余白」も意識してみましょう。
家具や収納を詰め込みすぎず、ほどよく余白を残すことで、掃除道具がスムーズに動き、ほこりが溜まりにくくなります。
特に意識したいのが、床面の広さ。家具の脚が細く、床下が見えるタイプを選ぶだけでも、ロボット掃除機が活躍しやすくなります。
また、壁にぴったりつける収納ではなく、浮かせて設置できる「壁付け収納」なども、床掃除の手間を減らす工夫の一つです。
余白をつくることは、掃除だけでなく、空間の圧迫感を減らし、暮らしに余裕をもたらす効果もあります。ゆとりのある家は、心にもゆとりを生んでくれるものです。
玄関やリビングの収納計画も見直そう
散らかりがちな玄関やリビングは、掃除がしにくい場所の代表格です。そこで大切になるのが「その場で片づけられる収納」の計画です。
玄関であれば、靴や傘、外遊び用のおもちゃなど、汚れの元になりやすいアイテムをさっと収納できる「シューズクローク」や「土間収納」があると便利です。砂ぼこりや泥を室内に持ち込む前に対応できるため、リビングの掃除もぐっとラクになります。
リビングには、日用品や子どものおもちゃ、書類など、日常的に使うモノの収納スペースをあらかじめ設けておきましょう。オープン棚よりも扉付きの収納を選ぶことで、ホコリの侵入も防げます。
場所ごとに収納を設けることで、物が出しっぱなしにならず、掃除のたびに片づけ直すという負担も減らせます。
土地の形状に合った設計で無駄な動線を減らす
注文住宅では「土地に合った家づくり」が基本ですが、その視点は掃除にも活かされます。
例えば、細長い土地や変形地に無理に大きな家を建てようとすると、どうしても動線が複雑になりがち。掃除の際も、行き止まりや狭い通路が増えてしまい、効率が悪くなります。
一方で、土地の形状や方角に応じて自然な動線をつくるよう意識すれば、掃除機の移動や、ホコリのたまりやすい死角を減らすことができます。
家の設計と土地の相性をうまく見極めることで、家事のしやすさも格段に変わってきます。設計士と相談するときには、「掃除しやすい動線になっているか」を一つの視点として持っておくと良いでしょう。
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掃除しやすい家づくりで暮らしがもっと快適に
時短・ラク家事の実現がもたらす心のゆとり
掃除がしやすい家を実現すると、家事の負担が軽くなるだけでなく、生活全体に「ゆとり」が生まれます。
朝の忙しい時間や、週末にまとめて掃除する手間が減ることで、時間にも気持ちにも余裕ができていくのです。
例えば、ロボット掃除機が自動で働いてくれている間に、他の家事を進めたり、少しだけ自分の時間を取ったり。こうした「家事の同時進行」が可能になるのも、掃除しやすい設計あってこそ。
ほんの少しの工夫が、日々のストレスを減らし、快適な暮らしへとつながっていきます。
家族みんなが掃除しやすい「共有意識」も大切
どれだけ掃除しやすい家をつくっても、そこに住む人が掃除しやすいと感じなければ、意味がありません。だからこそ、「家族みんなで掃除をしやすい環境」を意識しておくことも大切です。
たとえば、お子さんでも掃除道具に手が届く高さに収納を設けたり、それぞれの部屋に専用の掃除道具を置いておいたりすると、自然と「自分で掃除する」習慣が身につきやすくなります。
また、家族全員がモノを定位置に戻すことを意識するだけでも、日々の掃除がずいぶんラクになります。
掃除がしやすい家は、「家族みんなでキレイを保つ家」でもあります。住まいそのものの工夫と同じくらい、家族の意識も大切にしたいですね。