ランドリールームで後悔のない間取りとは?事例や失敗例から対策方法を学ぼう!

「ランドリールームを設置したいけど、使わなかったらどうしよう」
「ランドリールームってどれだけの広さで、何を設置したらいいの?」

ランドリールームがあると、生活の利便性や家事効率などがアップします。しかし使いやすいランドリールームをしっかり作れるのか、不安になりますよね。

ランドリールームづくりの際は、よくある後悔や事例などを参考にするのがおすすめです。先輩たちの意見や間取りを参考にすることで、満足できるランドリールームをつくれるでしょう。

この記事では、ランドリールームづくりの事例とよくある後悔、そこから学ぶ対策方法をご紹介します。ランドリールームに必要な広さやメリット・デメリットなども解説するので、ぜひ参考にしてください。

ランドリールームとは?

洗濯物

ランドリールームとは、洗濯にまつわる家事を行う部屋のこと。洗う・干すはもちろん、畳んだり洗濯物をしまったり、アイロンをかけたりすることも一部屋でできます。

ランドリールームがあることで洗濯に関する動線が短縮され、毎日の家事の負担をぐっと減らすことが可能です。日々の暮らしをより良くするために、最近では家づくりの際にランドリールームを設置するお宅が増えています。

ランドリールームがある間取りの事例

ランドリールームをつくる際は、実例を参考にするのが成功への近道!ここからは、ランドリールームの事例をご紹介します。

施工事例1:家事の負担から解放される平屋

アイウッドのランドリールーム建築事例

こちらは洗面所と併設したランドリールームです。クローゼットとも繋がっているため、洗濯動線の効率化が叶うだけでなく、朝の身支度もラクにできます。

アイウッドのランドリールームで洗濯

施工事例2.二世帯で暮らす珠玉の家

こちらは、アイアン製のパイプとビタミンカラーのストライプの壁紙がステキな、おしゃれなランドリールーム。ハンガーに干した衣類をそのままかけて収納できる、ウォークスルークローゼットもあります。

アイウッドのランドリールーム建築事例

洗濯用のスロップシンクに作業台もついた、充実した設備が自慢のランドリールームです。白で統一して、清潔感も抜群です。

こちらは広々としたランドリールームです。収納力も高く、衣類や生活用品をたっぷりしまえます。

アイウッドのカタログを見てみる

ランドリールームのよくある後悔ポイントと対策方法

ハンガーかけるところ

ランドリールームを作ったものの、「ほとんど使わない」「使いにくさを感じる」という意見も残念ながらあります。

せっかくランドリールームを導入するのであれば、失敗や後悔をなくしたいですよね。機能的でお気に入りのランドリールームを作るために、よくある後悔ポイントと対策方法を把握しておきましょう。

よくある後悔1.広さが家族の人数や洗濯物の量に合っていない

広すぎるランドリールームは、掃除の手間が増えてしまいます。

また、洗濯動線の距離が長くなってしまったり、換気をするのにパワーのある高額な除湿機が必要になったりと、不便を感じてしまうかもしれません。

一方で、狭すぎるランドリールームでは洗濯物を十分に干すことができず、使いにくさを感じてしまうでしょう。

◯対策方法

ランドリールームをつくる際は、家族の人数や洗濯の頻度などを考慮した上で、広さを決めることが大切です。

たとえば、4人家族であれば、ランドリースペースに必要な広さは2畳〜3畳ほどとされています。

洗濯物がそれほど多くない家庭であれば、2畳の広さで洗濯スペースに困ることはないでしょう。

しかしお子さんが部活に入っていたり、赤ちゃんがいて汚れ物が多かったりする家庭は洗濯の頻度も洗濯物の量も多くなるため、3畳以上のランドリールームのほうが使いやすいかもしれません。

また、ランドリールームに家計簿をつけるデスクや大型の除湿機を置く場合も、やはり広く設計したほうが安心です。

よくある後悔2.家事動線の効率が悪い

ランドリールームを使う際、洗う・干す・畳む・収納の動線に滞りがあると、使い勝手の悪さを感じてしまいます。

たとえば、洗濯物干しが通路の真ん中にあって動線を遮ったり、アイロンをかける位置とアイロンを終えた洋服の収納スペースが離れていたり……といったことは、ランドリールームづくりで多い後悔例です。

また、ランドリールーム内に洋服収納を設けない場合、それぞれの部屋やウォークインクローゼットに洗濯を終えた衣類を運ばなくてはなりません。
ランドリールームの位置によっては、洗濯を終えてから収納場所までの移動距離が長くなるため、「各部屋で室内干しをしたほうがラク」と、ランドリールームを使わなくなることも考えられます。

◯対策方法

ランドリールームをつくる際、必ず家事動線のシミュレーションを細部まで行いましょう。

洗って干す、その後収納をする、という洗濯の基本の流れの間には、洗濯洗剤の取り出しや洗濯物カゴを置く、洗い終えた洗濯物をハンガーから取り外すといった作業が発生します。

これら一つひとつの動作にやりにくさや滞りがないように、住宅会社に提案された間取り図に洗濯の一連の流れを細かく書き込んでみましょう。

洗濯動線を図にして細かく把握することで、適切なランドリールームの間取りが見えてきます。

よくある後悔3.設備不足して洗濯物が乾かない

タオルしかかけられない

ランドリールームには洗濯機と物干し棒のほかに、除湿機や扇風機などがあると便利です。これらを設置するには、適切な位置にコンセントが必要です。

また、汚れがひどい洗濯物が多い家は、洗濯専用の洗い場(スロップシンク)があると重宝します。

そのほかにも、ランドリールームを作ったあとに「洗濯物を干す場所が足りない」「家事カウンターを付ければ良かった」など、設備の不足に後悔してリフォームするというケースは多くあります。

◯対策方法

ランドリールームの完成後、設備不足で悩まないためにも、プランニングの段階で必要な設備をリストアップしておきましょう。ランドリールームに後悔している人の意見や、「これがあって良かった」などのSNSの投稿を参考にするのも良いアイデアです。

また、コンセントは多めに設置しておくと、後々設備を追加したくなった際に電源増設の工事をしないで済みます。

よくある後悔4.風通し・採光性が悪い

ランドリールームは湿った洗濯物を干すため、湿気が溜まりやすい場所。風通しが悪いと、気づいたときには壁や天井がカビだらけになっていることもあります。

また、日の当たる南や東の方角にはリビングを設置する住まいが多く、ランドリールームの位置は西や北方向になってしまうこともあるでしょう。

日照量が少ないことから洗濯物が乾きにくかったり、暗い空間であるため居心地の悪さを感じてしまったりするケースもあります。

◯対策方法

ランドリールームの快適性を保つために、窓を設置して風通しや採光性を良くしましょう。窓は対角位置に2か所以上設けてあると、風が抜けやすくなり、光もより多く入ります。

ランドリールームが外壁に面していない間取りの場合でも、室内窓を設置することで、隣接する部屋から通風と光を確保できます。また、窓の代わりに換気扇や明るい照明などを取り入れるのも良い方法です。

よくある後悔5.クローゼットと繋がっているため湿気が気になる

ランドリールームをクローゼットと繋げる間取りの場合、気になるのが湿気ですよね。洗濯物から放たれる湿気をクローゼット内の衣類が吸い、イヤなニオイがうつったりカビが発生したりして、悩んでいる方も多くいるようです。

◯対策方法

クローゼットの衣類が湿気を吸い上げないようにするには、除湿機や湿気取りアイテムなどを活用しましょう。窓や換気扇などで通風を確保し、クローゼットの衣類が湿ってしまうのを防ぐのも、良いアイデアです。

そのほかにも、クローゼットとランドリールームの間に間仕切りを設けて、湿気対策をするのもおすすめ。
スペースを有効活用したい方は、手前に開閉するタイプのドアではなく、引き戸タイプのドアやロールスクリーンなどを採用すると良いでしょう。

これらの間仕切りは、省スペースで開閉できます。

よくある後悔6.汚れが気になる

ランドリールームの床や壁などは、洗濯物から放たれる埃や水滴で汚れてしまうことがあります。また、洗濯機周りは隙間が少ないことから掃除の手が行き届きにくい場所です。

「汚れた部屋で洗濯をする気になれない」「掃除の手間を増やしたくない」などの理由で、ランドリールームの使用頻度が少なくなるケースもあります。

◯対策方法

ランドリールームの床や壁は水に強いタイプの内装材を採用することで、水垢やカビ汚れなどが発生しにくくなります。また、埃が目立ちにくいグレーや白系の壁・床を選ぶことで、汚れが目につきにくくなり、不快感を軽減できるでしょう。

洗濯機周りのホコリや汚れ対策には、あらかじめ洗濯機と壁の間のスペースに、余裕を持っておくのがおすすめです。

洗濯機の左右の空間に余裕があると、掃除機が入りやすくなり、汚れが溜まるのを防げます。
さらに、キャスターの付いた洗濯機パンを活用すれば洗濯機を動かせるため、掃除の負担をより減らせます。

ランドリールームに必要な広さは2〜3畳

ランドリールームに必要な広さは、2〜3人家族であれば2畳、4人以上の家族なら3畳ほどとされています。

2畳のランドリールームの場合、洗濯機と洗濯物干しラック、収納棚を設けるとほぼいっぱいになります。
しかし物干しは2本設置できるため、2〜3人分の洗濯物であれば干すスペースに困ることはないでしょう。

洗濯機上部の空間をうまく活用したり、背の高い収納棚を設置したりしてスペースを有効活用すれば、使い勝手の悪さや窮屈さを感じずに快適に洗濯できます。

4人家族の場合は、3畳ほどのランドリースペースがあると便利です。
洗濯物を干すスペースに余裕を持てるだけでなく、洋服やタオル類などをしまえる収納スペースや、デスクなどを設置する広さもあります。

しかし限られた空間でランドリースペースだけに3畳も割くのは、少し抵抗があるかもしれません。その場合は、洗面所と併用するのもひとつの手です。

洗面所とランドリースペースを兼用することで、空間の有効活用を実現できるだけでなく、暮らしの利便性もアップします。たとえば、入浴で脱いだ衣類をそのまま洗濯機に入れられるのは、洗面所にランドリースペースを設置する間取りならではのメリットです。

タオル・下着類など入浴時に必要になる衣類も、ランドリースペースより洗面所に収納したほうが効率が良いでしょう。

ランドリールームがあることのメリット

ランドリールームがあることで、次のメリットを得られます。

天候を気にしないで済む&防犯対策になる

室内に洗濯物を干せるため、お天気の心配のない点は、ランドリールームを設置する大きなメリットです。雨の日だけでなく、花粉や黄砂が舞う時期なども、ランドリールームを重宝するでしょう。

防犯対策になる

外に洗濯物を干しておくと、下着が盗難の被害にあったり、洗濯物の衣類から家族構成を把握されたりと、危険な目に合う可能性があります。また、洗濯物を干している時間から、生活パターンが把握されてしまうことも。

ランドリールームに洗濯物を干せば、盗難や家の状況が把握される心配をなくせます。

家事の効率性がアップする

ベランダや庭に洗濯物を干す際は、重い洗濯物を持って移動しなくてはなりません。

アイロンをかける場合は、アイロン台を取り出す手間も生じます。その後、洗濯を終えた衣類を再び所定の位置に戻すのも面倒ですよね。

ランドリールームがあることで、洗う・干す・アイロンがけ・収納を1か所で済ませられます。

もちろん、家庭によってはランドリールームに洗濯機を置かなかったり、収納棚を設けなかったりすることもあります。

それでも「洗濯専用の空間」があることで、洗濯物やそれにまつわる生活用品などの管理を1か所でまとめられるため、家事効率がアップするでしょう。

洗濯以外にも使い道が豊富

ランドリールームにデスクを設置すれば、洗濯の合間に家計簿記帳や裁縫などができます。また、湿度の高さを活かして観葉植物を育てるスペースとすることも可能です。

狭い空間であることから掃除をしやすい、というメリットを活かし、ペットのグルーミングルームとすることもおすすめ。大量の抜け毛が生じても、さっとキレイにできます。

ランドリールームを洗濯以外の空間として使うことで、スペースや時間の有効活用が叶うでしょう。

ランドリールームがあることのデメリット

ランドリールームがあることで、次のデメリットが生じます。

費用がかかる

ランドリールームを作るには、壁や扉、窓などの設置工事が必要です。1部屋分の空間を追加しなくてはならないため、ランドリールームのない家と比べて、家づくりの費用は高くなります。

その他の空間が狭くなる

ランドリールームがあることで、リビングや廊下、洗面所などその他の空間が圧迫されることも。ランドリールームによって部屋が狭くなり、暮らしにくさを感じてしまわないよう、広さを確保する空間の優先順位をしっかりつけておくことが大切です。

プランニングによっては使用頻度が少ない

ランドリールームをせっかく作っても、使いにくさを感じてほとんど使用しない……なんてことも考えられます。

使用頻度が少なくならないように、ランドリールームをつくる際は、位置や導入する設備、換気や採光性の有無など、使用にストレスを感じないプランニングをしましょう。

湿気対策が必要

ランドリールームは湿った洗濯物を干す空間です。そのため、どうしても床や天井、壁にカビが生えてしまうこともあります。

パワーのある除湿機や窓の設置、カビに強い内装材の採用など、湿気対策は念入りに計画することが大切です。

ランドリールームに後悔のない間取りつくろう

ランドリールームがあることで、洗濯動線がぐっとラクになります。毎日の家事の負担を減らせることで、日々の暮らしもより良くなるでしょう。

心地よい家づくりを考える方は、ぜひ、ランドリールームの設置を前向きに検討してみてください。その際はご紹介した内容を参考にして、後悔のないランドリールームづくりを実現してくださいね。