H様邸/宇土市

ミニマルな洗練空間には、暮らしへの想いが驚くほど潜んでいる

  • H様邸/宇土市
  • 家族構成:大人2人、子2人

5歳と2歳の元気盛りな男の子が、家やお庭を楽しく駆け回るH様邸。子育て中の家とは思えないほど、ミニマルで洗練された空間が広がっている。

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ご主人の実家も玄関ホールが広い造りだったことから、自然とこの空間への憧れを抱いていたそう。土地は広めだが、あえて2階建てにすることで、この玄関ホールを含めた余裕のある空間を実現

ご主人の類い希な情報収集能力と受け入れたビルダーの力

住宅街の中でもひときわ目を引く、黒を基調とした箱形のH様邸。リゾートホテルのようなタイル貼りのアプローチを進み玄関をくぐると、誰もが思わず「わあ」と声を漏らすだろう。そこには、見上げるほどの吹き抜け空間に円形の美しい照明が下がる、非日常の広がりがあった。玄関ホールだけでも一部屋として成立しそうなスケール感だ。ご主人は「玄関に入った瞬間に感じる非日常にずっと憧れていたんです」と目を輝かせる。

子どもたちの成長と住宅ローン計画を見据え、「30歳までに建てよう」と決意したH夫妻。場所はご主人の実家隣の約120坪の土地。注文住宅に定評があり、以前から縁のあった「アイ-ウッド」に家づくりを依頼することは、自然な流れだった。「モノトーンで無機質、そしてLDKと玄関ホールが広い家。そんな理想がはっきりあったんです」とご主人は語る。そこからは希望のすべてを詰め込むように、収納や高天井、アイランドキッチン、広いランドリールーム、独立した脱衣所などを盛り込んだファーストプランが完成。だが、ここからが本番だった。

「完成後に後悔したくなくて、納得できるまでとにかく調べました(笑)」とご主人。照明一つ、洗面台一つに至るまで、ときには取り入れたい商品の品番まで調べ、『アイ-ウッド』に熱意をもって要望を伝えていった。

その徹底ぶりに、奥さまも「本当に、細かい希望までたくさん出したと思います」と笑う。ご主人の情熱と探究心、そして行動力。それを『アイ-ウッド』がプロの視点と確かな技術、そして大きな包容力で受け止めた。まさに、理想を共にする共同作業だった。

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リビングの窓の外には広い庭とデッキが広がる。ちなみに壁の飾り棚も、上に置く予定のス マホの充電器まで決めた上で、コンセントやサイズを整えた。
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照明も一つ一つ、ご主人が徹底リサーチ。主にInstagramで調べては[アイ-ウッド]担当営業やコーディネーターに見せて希望を伝える日々だった
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トイレ内に洗面台を設け、 腰壁を挟んで便器を配置した、通称「居酒屋トイレ」もこだわった空間の1つ
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誰もが「すごい!」と歓声を上げる、圧巻の玄関ホール。ご主人厳選の円形の照明も、職人と共に現地で調整し、絶妙な配置バランスで仕上げた。その技術とセンスにも感心する
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とにかく広々としたLDK。床も木ではなくタイル調のフローリングを採用した。空間の開放感を生かすため、リビングの天井高は通常より高い2.7mに設定。高さ制限との兼ね合いから、リビングの真上にはあえて2階を設けていない
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何と洗面台は横並びに同じものが2つ。朝支度の際、家族で洗面台の取り合いにならないようにとの工夫だ。
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最後まで悩んだシューズクロークの配置。間に少しアプローチを作ることで、収納量を多少犠牲にしつつも、玄関からクローク内が程よく隠れる間取りになった。
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玄関ホール正面には、エコカラットを貼った大きな壁。無駄な装飾は入っていない

洗練された暮らしの理由は 徹底した統一感と 「隠す場所づくり」

夫妻のこだわりが隅々にまで息づく、2階建てのモノトーンの住まい。白・黒・グレーの3色に色味を絞り、木目調の素材は一切使用せず、ドア下の見切り材すら省いた。極限まで装飾をそぎ落とした空間は、まるでデザイナーズホテルのような佇まい。そして子ども2人を育てているとは思えないモノの少ない暮らしも、徹底した収納計画の賜物だ。「広いシューズクロークや隠し扉のパントリーなど、モノを隠せる“居場所”づくりにこだわりました」とご主人。収納を空間に溶け込ませる工夫の積み重ねが、デザイン性と暮らしやすさを両立させた機能美を生み出している。

夜、ご主人が帰宅する際、間接照明に照らされたアプローチを抜けて玄関ホールに足を踏み入れると、「いい家だなあ」と疲れも吹き飛ぶそう。「本当に、ひとつも後悔がない。満足しかありません」。

友人家族を招いてのBBQやパーティーも頻繁に行うH様邸。友人との交流も家族との時間も、お気に入りの空間を噛みしめながら楽しめるのは、これ以上ない幸福かもしれない。

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黒を基調に統一したキッチンダイニング。ダイニングテーブルは、キッチンの天板と同じ素材を使うアイテムをご主人が探しだしたもの。セラミック製で傷がつきにくく、美しさと強さを兼ね備えている
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キッチンのすぐ横に洗面所・脱衣所、室内干しができるランドリールーム、クローゼットと動線が繋がっている。家事動線のスムーズさも魅力。
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壁と同化しているようにも見える扉を開くと、大容量のパントリーが出現。
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「黒」にこだわってご主人が見つけたLIXILのアイランドキッチンとカップボード。この雰囲気に合わせて壁や下がり天井のクロスもセレクト
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広い庭の横には、あえて段差のあるアプローチを設けた。夜には段下に照明が点灯し、リゾートホテルのような雰囲気が高まる