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カタチを変えても想いは同じ。 家族の「これから」を支える住まい
- I様邸/宇土市
- 家族構成:3人家族:大人3名
国道3号沿いにあり、ひときわ目を引くスタイリッシュな外観が目印。
シャープな片流れ屋根とシンプルなフォルムが、周囲の景色になじみ、落ち着いいた雰囲気をかもし出しています。
Iさまの家は敷地も広く、立派なお庭が特徴的です。
もともと苗の出荷の仕事をしていたそうで、今も畑でサトイモを育てていらっしゃいました。
宇土市は熊本地震の影響が甚大だった地域のひとつ。
以前のお住まいが大規模半壊にあったことで、同じ平屋への建て替えを決められました。
熊本地震の影響から、大規模半壊の認定を受けたIさまのお住まい。
それからしばらくの間、ご両親は仮説住宅、息子さんは敷地内の納屋で寝泊まりをし、不便な日々を過ごしていらっしゃったそうです。
「両親ももう高齢ですし、前の家の雰囲気から大きく変えたくなかったんです。なるべく以前と同じ間取りでとお願いしてつくっていただきました」と息子さん。
一方お母さまは、「キッチンの勝手が変わって戸惑っています(笑)。すぐ慣れんから、年寄りはいかんね」とちょっぴり不安な面もあるよう。
そしてお父さまは、「やっとゆっくり寝られることができて何より。本当にうれしいですね」と安堵の表情を浮かべていらっしゃいました。
家族3人で暮らすIさまのお住まいは、広大な敷地と比例して、比較的コンパクトな間取りになっています。とはいえ「本家」であることから和室は立派に。
開け放してリビングとつなげると大空間になり、盆正月に親戚をたくさん呼ぶことができます。
また、国道3号沿いにありながら、車の騒音がほとんど聞こえません。
「以前はリビングにいると、どうしても車の音がうるさくて…。今は全くと言っていいほど静かで落ち着きます」とお父さまが嬉しそうに話します。
和室とLDK、そしてご夫婦の寝室。
廊下をはさんで、息子さんの部屋が2つ。
「60年も前に建てられた古い家ですが、やはり母と父にとっては愛着がありますし、僕にとってもたくさん思い出がある家でした。残念なことに地震でダメになってしまいましたが、導線含めて、ほとんど元のままでいきたいとアイ-ウッドさんに伝えました。すべてを新しくやり変えるというより、元の雰囲気を含めてやり直したいと思いました」と、その想いを語ってくれました。
実際に住んでみての感想を尋ねると、「本当に良い造りにしてもらったと思います」と3人とも笑顔。
お父さまのグラウンドゴルフ仲間の娘さんが弊社で家を建てていただいたそうで、「『アイ-ウッドさんの家は、つくりの良か』と聞いていたんですよ。本当にそのとおりだったですね!」。
とにかく1日でも早く、ちゃんとした住まいに住みたかったと話すご家族。「いつできるかと待ち遠しかった」と振り返ります。
現在、息子さんの部屋の隣がフリースペースに。そこで、大好きなお裁縫をするのがお母さんの楽しみに。
「ここにいる時間が何より楽しい。夏場は自分で着る綿の服を作るとですよ、涼しくて気持ちよかです」と嬉しそうに語ってくれました。
また、キッチンから水まわりの回遊性のある導線、これまでになかったキッチン近くの収納、寝室に近いトイレなど、ご高齢のお2人が住みやすい、暮らしやすい工夫がいっぱいです。
玄関には手すり、入り口にはスロープもつけました。
お母さまは車の運転をしてご友人の家に遊びに行ったり、健康ダンスやカラオケを趣味に持ち、充実した暮らしをおくっているご様子。
お父さまも、グラウンドゴルフが楽しみのひとつに。
地震によって失われたものは大きいものでしたが、再建の道を選ばれたことで、カタチを変えても想いが残る住まいのお手伝いをさせていただきました。