パートのシングルマザーは家を買える?住宅購入に向けてできることとローンの審査基準

「子どもに安定した住まいを提供したい」「家賃ではなく資産を残したい」と、住宅の購入を考えるシングルマザーの方は多くいます。しかし、パート収入では住宅ローンの審査を通過するのが難しい場合があるため、不安を感じるかもしれません。

しかし適切な準備や工夫を重ねれば、シングルマザーでも家を手に入れることは十分に可能です。

この記事では、住宅購入に向けて具体的にどのような行動が必要か、またローン審査の基準や注意点について詳しく解説していきます。

夢の実現に向けた第一歩を一緒に考えていきましょう。

パートのシングルマザーに家を買うことはできる?       

パートのシングルマザーに家を買うことはできる?

シングルマザーであっても家を買うことは可能です。しかしパートの場合、ローン審査の通過が難しくなるかもしれません。

住宅ローンを利用するには、安定した収入や返済能力が求められます。しかし、パートではこれらの審査基準を満たせないと判断される可能性があります。

厳しい現実にがっかりしてしまうかもしれませんが、「パートのシングルマザーでは家は絶対に買えない」というわけではありません。パートのシングルマザーであっても、家を買うためにできることは多くあるため、少しずつ取り入れてみましょう。

パートのシングルマザーが家を買うためにできること

パートのシングルマザーが家を買うためにできること

パートのシングルマザーが家を買うためにできることとは、どのようなことなのでしょうか。その内容を、1つずつ見ていきましょう。

頭金を貯める

頭金をしっかり準備することは、パートのシングルマザーが住宅購入を実現するための第一歩です。頭金が多ければ借り入れ額を減らせるため、パートのシングルマザーであっても審査を通過できる可能性が高まります。

頭金を貯めるためにも、日々の支出や固定費などを見直してみましょう。また、副業や正社員雇用など、収入を増やす方法を考えることも大切です。

「子どもが小さくて働き方を変えるのは難しい」という場合は、家を買うことを焦らず、子どもが大きくなってから家を購入することも視野に入れて、少しずつお金を貯めていきましょう。

信用情報に傷がつかないようにする

住宅ローン審査では、信用情報が非常に重視されます。クレジットカードの支払い延滞や携帯料金の未払いがあると、審査に悪影響を与える可能性があるため、注意が必要です。

普段から支払いをきちんと行う習慣をつけることで、信用情報を良好に保つことができ、ローン審査に通りやすくなります。

中古物件を検討する

パートで家を買う場合、中古物件の購入を検討してみましょう。

中古物件であれば、新築を買うより費用を抑えて好条件の家を手に入れることができます。地方や郊外のエリアであれば、土地付きで1,000万円以下の物件を見つけることも可能です。

中古物件を安く購入し、DIYや部分リフォームなどで心地よい家にするのも良い方法です。

また、中古物件は新築に比べて固定資産税が低くなるケースもあります。ランニングコストの低減ができるのも、中古物件のメリットです。

フラット35ローンを検討する

フラット35は、収入面で不安がある方にも利用しやすいローンです。審査基準が大手の銀行に比べて緩やかで、長期固定金利のため返済計画が立てやすいのが特徴です。

ただし、フラット35ローンを利用する場合は、住宅金融支援機構が定めた基準を満たす物件を選ぶ必要があります。住宅会社に相談し、フラット35ローンに対応している家を優先的に紹介してもらいましょう。

二世帯住宅を検討する

自分の親と共同で家を購入し、二世帯住宅とするのも良い選択肢です。

二世帯住宅にすることで、家の購入費用を親と折半できるため、費用負担を減らすことができます。また、親と一緒に住むことで育児や家事に対して協力を得られるようになれば、仕事に集中しやすくなるでしょう。

ただし二世帯住宅にして、親と暮らすことで、生活リズムの違いによるストレスが生じることもあるかもしれません。

費用負担の割合やお互いのライフスタイルのすり合わせなど、じっくり親と話し合いをした上で、二世帯住宅を選択肢に含めるかどうか検討すると良いでしょう。

シングルマザーが住宅ローン審査で求められるもの

シングルマザーが住宅ローン審査で求められるもの

住宅ローン審査では、多くの金融機関が以下の点を基準にし、融資の可否を判断すると言われています。

  • 完済時の年齢
  • 健康状態
  • 借入時年齢
  • 年収
  • 勤続年数
  • 返済負担率
  • 担保評価
  • 金融機関の営業エリア

金融機関が住宅ローンの融資を行う上で重視するのは「滞りなく完済できるのかどうか」です。

貸した金額を返せる収入があること、また、しっかり働いてその収入を得られるだけの健康体であることなどを踏まえて、融資の可否を判断します。

また、金融機関の大半が融資の際に団体信用生命保険(団信)への加入を義務付けています。健康状態が良くないと団信に加入できないため、融資は難しくなるようです。

参考:国土交通省|令和5年度 民間住宅ローンの実態に関する調査 結果報告書

シングルマザーが借りられる住宅ローンの目安

シングルマザーが借りられる住宅ローンの目安

住宅ローンの申請できる年収の目安は、200〜300万円以上とされています。この金額に、養育費や子どもの補助金制度などによる収入は含まれません。

そのため、パートのシングルマザーが住宅ローンを申請する場合、まずは年収200〜300万円を目指すことが大切です。

また、金融機関が住宅ローンで融資する金額は、年収の7〜10倍までが目安とされています。年収200万円であれば、1,400万円〜2,000万円まで借入が可能になる計算です。

ただし、高額な住宅ローンは生活の負担となる可能性があります。月収に対して20〜25%の金額が、生活を圧迫しない住宅ローンの返済額と言われています。たとえば手取り17万円なら3万4,000円〜4万2,000円ほどの返済で済む融資希望額を申請することで、今後の生活費用が圧迫されずに済みます。

【住宅ローン金額の目安まとめ(月収17万円・パートのシングルマザーの場合)】

  • 借入可能額は1,400万円〜2,000万円
  • 負担のない月々の返済額は3万4,000円〜4万2,000円
  • 月々の返済額を考慮した住宅ローンの借入額は1,075万円〜1,328万円(利率1.7%、35年ローンで算出)

参考:アイウッド|ローンシミュレーション

シングルマザーが住宅購入で利用できる補助金制度

シングルマザーが住宅購入で利用できる補助金制度

2025年度の住宅購入における支援制度は、まだ決定していない内容も多いですが、住宅購入における補助金制度で需要の高さが見込まれる「住宅省エネキャンペーン2025」は、実施が決定しています。

住宅省エネキャンペーン2025で支給される補助金制度は、以下の通りです。

先進的窓リノベ2025事業

【補助対象】
断熱性能の高い窓へのリフォーム(内窓設置、外窓交換、窓ガラス交換、断熱性能の高い玄関ドアへの交換)

【補助金額】
上限200万円/戸(対象費用の1/2を補助)

子育てグリーン住宅支援事業

【補助対象】
省エネリフォーム(開口部の断熱改修、躯体の断熱改修、エコ住宅設備の設置)および新築

【補助金額】
リフォームの場合:
必須工事3つ実施で上限60万円/戸
2つ実施で上限40万円/戸

新築購入の場合:
GX志向型住宅160万円/戸
長期優良住宅80~100万円/戸
ZEH水準住宅40~60万円/戸

給湯省エネ2025事業

【補助対象】
高効率給湯器の導入・設置

【補助金額】
ヒートポンプ給湯機(エコキュート)10万円/台
ハイブリッド給湯機13万円/台
家庭用燃料電池(エネファーム)20万円/台

これらの補助金制度は、中古住宅を購入してリフォームする場合、もしくは新築を購入した場合に申請できます。

シングルマザーが家を買う際に注意すること

シングルマザーが家を買う際に注意すること

シングルマザーが家を買う際は、以下の点に注意が必要です。

  • 返済負担率
  • 住まいの環境
  • 売却時の価値

それぞれの内容を、見ていきましょう。

返済負担率

住宅ローンの返済負担率は、家計に大きな影響を与えます。

「良い家に住みたい」と思い、高額な住宅ローンを申請したものの、返済負担率に家計が圧迫されてしまうケースもあります。せっかく良い家に住んでも、「住宅ローン貧乏」になってしまえば、心地よい暮らしを続けることは難しくなるでしょう。

また、子どもが大きくなるにつれて、食費や教育費などの負担も増えます。将来を見越した上で、無理のない返済負担率を考慮することが、シングルマザーが住宅を購入する上で大切です。

住まいの環境

住まいの選択は、家族の生活の質に直接影響します。

たとえば子どもの通学路が安全かどうかや、学校や保育園が徒歩圏内にあること、スーパーや病院などが近くにあることなどは、働くシングルマザーが家を購入する上で重要なポイントとなります。

さらに、地域の治安や住民コミュニティの雰囲気も、住みやすさを左右する要素です。購入前には現地を複数回訪問し、昼夜の環境なども確認した上で、家族が安心して過ごせる環境かどうかを判断しましょう。

売却時の価値

住宅を購入する際には、将来的な資産価値も考慮する必要があります。たとえば、都市部や駅近物件は需要が高く、資産価値が下がりにくい傾向にあります。また、周辺地域のインフラ整備や開発計画も家の価値に影響を与えます。

購入前に自治体の将来計画や、近隣の不動産市場の動向を調査しておくと安心です。資産価値を意識した家選びは、将来、子どもに資産を残す上でも有効です。

シングルマザーが家を買うメリット・デメリット

シングルマザーが家を買うメリット・デメリット

シングルマザーが家を買うことで、毎月の家賃がなくなります。住宅ローンの支払いは発生しますが、購入した家は手元に残るため、資産として子どもに残すことができます。

また、仕事を辞めたりお金が急に必要になったりした場合も、購入した家を売却したり貸し出したりして、お金へと変えることが可能です。

加えて、住宅ローンに付帯する団体信用生命保険(団信)に加入していれば、ローン返済中の母親に万が一のことがあった場合でも、子どもが住むところを失う心配を軽減できます。

このように、シングルマザーが家を買うことには、さまざまなメリットがあります。

一方で、住宅を購入することで固定資産税や都市計画税などの税金、住まいの修繕費用などのコストが発生する点も、頭に入れておきたいポイントです。また、一度家を購入すると転居が難しくなるため、ライフスタイルの変化に対応しにくくなる可能性があります。

シングルマザーが家を買うことには、メリットもデメリットもあります。それぞれをしっかりと把握し、最適な選択を選ぶことが大切です。

まとめ|パートのシングルマザーが家を買うなら頭金を貯めよう

パートのシングルマザーでも、計画的に準備を進めれば家を買うことができます。特に、頭金をしっかり貯めることが審査通過の可能性を高める重要なポイントです。

また、信用情報を良好に保つことや補助金制度を活用すること、中古物件を検討することなど、さまざまな工夫がシングルマザーのマイホーム実現へのカギとなります。

無理をせず、焦らず、自分に合った方法で進めていくことで、子どもと安心して暮らせる住まいを手に入れることができます。この記事を参考に、ぜひ行動を始めてみてください。

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また、住宅ローンに関する不安や将来のライフプランなども、ぜひお話をお聞かせください。アイウッドのスタッフがお客様の不安に寄り添い、適切な住まいづくり・住まい探しをお手伝いいたします。

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