間取り・家具を工夫して広さを生む!狭さを感じさせない家とは

土地の制約上、狭い家しか建てられなかったり、現状で住んでいる家が小さかったりと、家のサイズに悩む方は少なくありません。

土地に充分な広さがなくても、間取りや家具のレイアウト次第で家に開放感を与えることは可能です。

そこでこの記事では、狭い家に悩む方へ向けて、間取りや家具の配置で広さを生む工夫をご紹介します。家に広さを求める方は、ぜひ参考にしてください。

家の狭さを解消する間取りの工夫

土地費用が高くて広さを確保できなかったり、事情があって狭小住宅に住むことになったり。「小さな家」に住むことに、悩む人は少なくありません。土地を広げるのは難しくても、間取りや家具のレイアウトを工夫することで、狭さを感じない家づくりは可能です。

まずは狭い家で取り入れたい、間取りの工夫について見てみましょう。

凹凸のない間取りにする

長方形・正方形といったシンプルな間取りは、広さを演出するのに適しています。突出した壁や家具などは、可能であれば少なくしたほうがベターです。

しかし耐震性や家の耐久度の問題で、必ずしも壁や柱をなくしシンプルな間取りが良いとは限りません。家の広さも大切ですが、そこに住む人の命を守ることが家本来の目的。そのため広さを求めての間取りを作るだけでなく、家づくりのパートナーとなる建築会社に安全性を求めた上でどこまで間取りの自由度がきくのか、まずは相談をしてみましょう。

回遊型にする

回遊型の間取りとは、部屋と廊下、もしくは部屋同士につながりがあり、行き止まりのない間取りのことを指します。空間に結びつきがあることで閉塞感がなくなり、狭さを感じにくくなるのが回遊型の魅力です。また、回遊型の間取りは動線をスムーズにする上でも、有効です。たとえばリビングを通って洗面所に入り、身仕度を済ませて再びリビングから自室に帰る、といったUターンが必要となる間取りの場合、移動距離が長くなってしまいます。洗面所にリビングへと繋がる入り口のほか、廊下や自室に繋がる出口を設ければ、行ったり来たりの動作が不要に。さらに家族同士のすれ違いによる混雑も避けられます。

光を多めに取り入れる工夫

光を落とした薄暗い空間は、落ち着いたイメージを生みます。しかし影があることで、部屋が狭く見えてしまうケースも。狭い家に悩む方は、光を多めに取り入れる工夫を実践してみましょう。メイン照明は明るく全体を照らすタイプに。光が届かない範囲は、補助照明を用いるのも良いアイデアです。耐震性に問題がなければ、窓を多めに設置するという手もあります。光が多く明るい家は開放的なイメージになるため、狭くても伸びやかな暮らしが実現できるでしょう。

引き戸をメインに

家づくりの際は、建具にも目を向けてみましょう。建具は大きく分けて、開き戸と引き戸の2種類があります。開き戸は壁の面積を多く残せて、デザインも豊富です。しかし開く際には手間・奥にスペースが必要となるため、扉周りに家具類は置けません。引き戸は扉が横にスライドするため、開閉にスペースを必要としないというメリットがあります。また、開いた扉を壁の中に収納する戸袋引き込みタイプや、床がフラットになる上吊りタイプなどを選べば、よりすっきりとした見た目になるでしょう。家の狭さに悩む方は、引き戸を選択肢に加えてみてください。

造作収納を採用しよう

家にスペースがないと物が溢れてしまったり、物を収納するための家具が増えてしまったりして、余計に狭さが生じてしまいがち。家の間取りに造作収納を加えることで「物で溢れる」といった問題を解消し、空間を広く使えます。また、造作収納は物に合わせてサイズを決められるのも魅力。空間の無駄遣いがなくなるため、狭い家でも快適な収納計画が叶うでしょう。

家の狭さは家具のレイアウトで解消

家具のレイアウトを工夫することで、家の狭さを軽減できる可能性があります。狭い家におすすめな家具レイアウトのアイデアについても、見てみましょう。

メインのカラーは薄い色を選ぶ

白やベージュといった薄い色味は「膨張色」とも呼ばれ、対象を広く見せる効果があります。壁や床、天井といった面積が広い部分は、薄い色を選ぶと良いでしょう。大物家具類のいくつかにもメインカラーを取り入れると、より、広さの強調が叶います。

色にメリハリをつけよう

薄い色は家の狭さを軽減してくれますが、そればかりだとぼやけた印象になることも。色にメリハリをつけて、空間に立体感と奥行きを生みましょう。メリハリをつける色のバランスは、メインカラーが全体の70%、サブカラーを25%。さらに濃くてはっきりとしたアクセントカラーを5%取り入れます。メインカラーを壁や床、天井の色で確保し、サブカラーはキッチンや大物家具類の一部で調整を。アクセントカラーはクッションやアートといった小物類で取り入れるのが、インテリアにおける配色の基本です。

家具は背の低いタイプを

背の高い家具は収納力もあり、インパクトも強い存在です。しかし狭い家において壁が隠れてしまう家具は、圧迫感を与え狭さを強調してしまうため、避けたほうが良いでしょう。家に広さを出したい場合は、なるべく背の低い家具で統一してみてください。壁が広く見えるだけでなく、視界を遮らないため奥行きの認識も損なわれません。椅子に座ったときでも視界よりも下になる高さを意識して、家具選びをしてみましょう。

収納家具の数は少なくてOK

「家が狭くて、しまえる場所がないから」と、つい収納家具を増やしてしまう方も多くいます。その結果、収納家具自体が空間を圧迫し、ますます家が狭くなってしまう悪循環に陥ることも。また、収納家具が増えることで気持ちがゆるみ、つい物が増えてしまう例も少なくありません。収納家具はなるべく増やさず、造作家具でまかなえる範囲で、物の管理をしましょう。

どうしても部屋が散らかってしまう方は、下記記事に片付けのコツについて記載をしています。気になる方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

過去記事:部屋が散らかる原因とは?片付けのコツを知って快適な暮らし。

 

床を広く見せる

床は区切って見せるよりも、まとめて広く見せるほうが狭さを軽減できます。なるべく家具は点在させず、まとめて配置をしたり壁際に寄せたりしましょう。また、床を広く見せるためには、ラグのデザイン・サイズにも要注意。ラグがあっても問題はありませんが、色が濃すぎたり面積が広すぎたりすれば、部屋の狭さを際立たせてしまいます。狭い部屋にラグを置く場合は、色の薄いタイプ・大きすぎないサイズ感を意識して選ぶと良いでしょう。

狭い家でも工夫次第で広く感じられる

土地の面積が小さく、狭い家しか作れない場合でも、広さを感じさせる工夫は実現できます。家に開放感や奥行きが増せば、狭小住宅でも快適に暮らせるでしょう。家づくりや家の狭さに悩む方は、ご紹介した内容をぜひ参考にしてみてください。快適な家づくりのお手伝いに、当記事が役立てたのなら幸いです。

 

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